革修理｜岐阜県の革修理なら革研究所 大垣店

こんにちは！今回ご紹介させていただきますのは、イタリアが誇るハイブランド　ヴェルサーチです！

 

比較的小さめのミニハンドバッグです。傷や劣化はまったくありませんでしたが、全体に色が褪せて退色して本来鮮やかなイエロー（この色の選択がいかにもヴェルサーチでかっこいいです）が薄いクリーム色に近い色になっていました。

バッグの外側には元々の色が残っているところがありませんでしたので、内側を見ますと内張りに縫い付けてあるタグが当時の色で残っていてそこに合わせて色を調色させていただきました。

ただ、今回もそう簡単にはいきません。一見色が薄くなっているだけじゃない？色塗れば直るんじゃないの？と思われるかもしれませんが、乾いた状態では分からない表面のスレがあるのです。特に多いのはバッグの底角ですが、ここはどんなバッグでもまずスレて色落ち、傷がつきます。他にも一見普通に見えるところも、表面形成剤を塗布すると表面が無い箇所はそこだけ染みてしまい綺麗に表面が無いところだけ地図のように浮き出てきます。そうです！革には人間にも皮膚があるように表面があるのです。まずはスレて表面が無くなった箇所に表面を形成しなくては色どころではありません。

 

表面形成剤を刷り込み乾かしている間に調色していきます。イエローといっても同じ色は一つもないので、もちろん一つ一つ専用に色を作っていきます。

 

では鮮やかなイエローバッグの　before after の写真をご覧ください。

[before]

   

[after]

 

もう明らかに違いますよね。こんなに違う色になってたの？という感じではないでしょうか。

 

[before]

[after]

 

持ち手根本付近の折れ曲がったところにもスレが有り、色が剥げていることがわかります。

ちなみにですが、持ち手上部とバッグの胴回りを囲っている部分は革ではないので今回は触っておりません。

 

[before]

[after]

 

この角度だと施工前も元色に近いように見えますね。写真では分かりにくいですが、スレの定番の底角スレもしっかりありました。こちらもしっかり修理していきます。

 

 

[before]

[after]

 

反対側も同じような状態です。元の色はまさにイタリア！という感じの配色です。

 

ヴェルサーチといえばイメージですぐに頭に浮かぶのはちょっと古い言葉にはなりますが、「ゴージャス」　「エレガント」というようなワードになりますね。今回のご依頼品も華やかな雰囲気満載でした。持ち手のトップにあるリボン状のデザインも遊び心があっていいです。イタリアのブランドはグッチ、プラダ、フェンディ、ドルチェ＆ガッパーナ・・・今回のヴェルサーチも含めてどれもかっこいい！！＆かわいい！！と誰もが思うようなブランドばかりです。

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